客席を増やすと売上げは増えるのか?~客席増が売上増に繋がる条件~

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年間で500件以上のお店を調査する『日本一の繁盛店分析マニア』が綴る、物件探しから販売促進・チェーン展開に至るまで、出店戦略ノウハウの極意!

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①お昼のピーク時間帯になると、
今の客席数だと不足してしまう
 
②隣のテナントが抜けるので、
そこも貸してもいいよと家主に言われた
 
③来年はお店の改装をするから、
適切な客席数を計算しておくように上司に言われた
 
④お店の前にスペースがあり、
パラソルと椅子を置けるので、
それらを購入して設置してみようと思う

 
などなど・・・・
 
 
こうしたケースはいずれも、
そのお店の適正な客席数はどれくらいか
を考えるべき、重要なタイミングです。
 
 
 
 

ただし、ここでひとつ、大きな問題があります。
 
 
 
客席を増やすと、
売上げは「必ず」増えるでしょうか?

 
 
 
 








 
例えば、上記の①のような場合には、
実際に特定の時間帯に客席が不足していて、
「お店にお客さんは来ているけど、帰られてしまう」

という切実な事実があるわけです。
 
この状況を、ピークカットと呼びますが、
このようなことが起きているなら、
この改善を図る、つまり、客席を増やすと、
確かに売上げは増加するでしょう。
 
 
まぁもちろん、客席数を増やしても、
注文を聞くのが遅れたり、
料理を提供する時間が遅くなったりと、
オペレーションが悪化するようでしたら、
意味がないわけですが・・・・
 
基本的には、どんなにお客様が増えても、
きちんと対応できるというのが商売の原則ですから、
ピークカットさえなくせば、
「客席増=売上増」の公式は成り立ちます

 
 
 
具体的に言えば、今までピーク時間帯、
1時間に30席で3回転して90人のお客だったなら、
そこで10席増やせば、集客は30人増えます。
 
したがって、売上げは33%増えるということです。
 
飲食需要の低い暇な時間帯にいくら努力しても、
せいぜい数人のお客様が増えるだけですが、
お店で最も需要が高くなるお昼や夕方のピーク時間帯で、
客数の増大を図ろうとすることは基本中の基本
です。
 
 



 
さて、こうしたピーク時間帯においては、
客席数と売上の関係は分かりやすいのですが、
では、他の時間帯などを含め、一般的にどうでしょうか?

 
とりわけ、冒頭に挙げた事例の、
②や③のような場合です。
 
 






 
店舗面積そのものを増やす、あるいは改装をする、
こうしたことをするためには、
いずれも多額の投資が必要となってきます。
 
したがって、投資に見合うだけの見返りが得られるかは、
きわめて重要な判断になります。

出店するかどうかど同じくらい、精度を要求されます。
 
 



 
答えは、こうです。
 
客席を増やして、客数や売上を増加させるには、
満たさなければならない3つの条件があります。
 
 




第一に、
「マーケットが大きいこと」
です。
 

お店のあるマーケットの規模が大きいほど、
増加する度合いは大きくなります。
 
流入の無いリトルマーケットでは、
客席を増やしてもあまり効果は期待できません。
 
 

第二は、
「現時点でポテンシャルを取り切れていないこと」
です。
 
先ほどのピークカットの例のように、
「客席が足りなくてお客さんが入りきれない」
という現象が発生している時、それは言い換えれば、
「ポテンシャルを取り切れていない」
ということになります。
 
こうした場合は、客席を増やすことで、
よりポテンシャル吸引をしやすくなるので、
売上が増える可能性は高いのです。
 
 

第三は、
「増やすならたくさん増やすこと」
です。
 
客席を増やすときは、大幅に増やすほど、
その効果は高くなります

 
逆を言うと、数席程度を増やしたところで、
あまり効果はないということです。
 
具体的には、
「30%以上」は増やしましょう
 
すなわち元の席数が10席なら3席以上、
30席なら10席以上、
100席なら30席以上増やさなければ、
目に見えるほどの売上増にはなりません。
 
 

 
 
下の表は、あるレストランチェーンの、
店舗改装の実績を示したものです。
 
客席増と売上増の表

 
このチェーンの店舗はどのお店も人気で、
客席不足が全体的に大きな課題でした。
 
そこでまず、S駅前店が40席しかなかったため、
66席分、増やしました。
 
2倍以上の客席の増加です。
すると、月商が200万円以上も増えたのです。
 
この場合は、厨房やデッドスペースをうまく工夫し、
何とか増やしただけでしたが、
それでも、これだけの効果が出ました。
 
 
そこで、今度はJ駅前店も、同様の工事を行いました。
この時も大幅な増加です。
 
元62席に対して48席増やしたので、
70%以上増加したことになります。
 
すると結果的にはここでも、
240万円以上の売上増加につながりました。
 
 
この2つの成功事例に気を良くした経営者は、
次のA駅前店では、ちょうど隣にテナントが空いたので、
そこと本来の店を繋げてまるまる客席にしてみたのです。
 
客席は29席から88席増えて110席です。
約4倍にしたのです。
 
すると、売上は4倍とはいきませんが、
それでも563万円という大きな増加でした。
 
家賃の増加は60万円程度で済みましたので、
改装費用を加えても、十分ペイするどころか、
大きな利益増に繋がりました。
 
 



こうした事例を重ねられたことで、
経営者はとても自信を持ちました。
 
しかし、この自信がやや揺らいだのが、
M市にあったX店とY店です。
 


それぞれX店は72席、Y店は46席と、
大きく増やしたにも拘わらず、
思うように売上は伸びなかったのです。
 
 
ここで分かったことは、X店とY店はそれぞれ、
最初から客席数を大きく確保していたため、
それなりに街のポテンシャルを吸引できていた、

ということでした。
 

つまり、上記の第二の条件を、
ちゃんと満たせていなかったわけです。
 
お店の規模が大きく、ピークカットが、
ほとんど起きていなかったのです。
 
しかし、それでもなお、
300万円前後の売上増加が得られたのですから、
改装は正解だったと言えるでしょう。
 
 
 


このチェーンでは、さらにもう一つ、
興味深い事例が発生しました。

 
新宿にある大型の店で、
「営業しながら改装する」
という特殊なことをおこないました。
 
つまり、本来あった144席のほとんどをクローズして、
残り15席だけで営業を続けながら、工事をしたのです。
 

 
すると、どうなったでしょうか。
 



売上は、月商で3,000万円近いダウンです。
 
想定以上のダウンで、このことは、
「客席のありがたさ」が身に染みた事例になったようです。
 
このチェーンは、テイクアウトもやっていましたが、
狭い店で、テイクアウトばかりでは、
ほとんど営業として成り立たない、

お客さんに迷惑をかけるばかりの状況に陥ったのです。
 
 
 
言うまでもなく、新宿は、巨大なマーケットです。
 
 
第一の条件にあるように、
マーケットが大きいと客席の変動による影響も、
きわめて大きくなります。
 
それを如実に示している証拠です。
 
マーケットが大きければ大きいほど、
沢山客席を増やせば、売上げも沢山増やせます

 
すなわち、それは逆を言えば、
マーケットが大きければ大きいほど、
客席を減らすことが、きわめて大打撃なのです

 
  


 
こうやって丹念に、
改装の度に客席数の増減を記録し、
これと改装前・改装後の売上と客数のデータも、
揃えておくようにしましょう。
 
こうすることで、客席増の効果が、
どんな理由で起きているかを分析することができます。
 
 
最後に・・・・
 
客席を増やすことのみに限らず、
店舗では、土地・建物に対して、
様々な工夫を施すことができます。
 
「改装工事」は、その絶好のチャンスです。
 
そのことが、ブログ記事にまとめられております。
こちらも併せてお読みください。
 
 
改装工事で売上げアップ!高い効果を生み出す3つのポイント


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