実はこんなに難しい!お店の前の通行量・交通量調査

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年間で500件以上のお店を調査する『日本一の繁盛店分析マニア』が綴る、物件探しから販売促進・チェーン展開に至るまで、出店戦略ノウハウの極意!

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横断歩道を渡る人たち

一般的に「立地調査」というと、「通行量・交通量調査」を思い浮かべる人は、結構多くいると思います。
(通行量=歩行者、交通量=車を指します)
 
コンサルティング会社等でも、出店の際にまず「通行量を調査せよ」と教えているところも少なからずあります。
 
僕自身、立地を調査しているという話をすると、「通行人を数えたりしてるんですか?」と聞かれることがあります。
 
 
 
それくらい、まことしやかに、「通行量(交通量)が多いほど立地が良い」という先入観を持った人が多くいる、ということが伺えます。
 
 
しかしながら・・・・
 
実を言うと、これは、根拠のない『神話』なのです。
 
 
  
 
確かに、お店の前の通行量・交通量が多い方が、少ないより、立地が良いと感じるでしょう。
人通りが多ければ、それだけ、多くの人とお店の接点ができるからです。
 
けれども実際は、
何千人もの通勤者が通る朝方より数十人しか通らない昼時の方がお店が混んだり、
1日に何万台も通っている国道沿いより数百台しか通らない地方道の方が売上げが高い、

というような事例も、少なくありません。
 
 
通行量は、売上げが高くなるか低くなるか、その単なる「目安」にしかすぎません。
参考にはなるかもしれませんが、それをダイレクトに売上予測に反映させたりすることは、ほとんどできません。
 
なので、物件の紹介を受ける時、業者が「この物件は通行量が多いからきっと売れますよ」的なことを言ってきたら、要注意です。
まず疑ってかかるのが吉です。
 
 
 
そもそも、通行量や交通量って、正確に計測するのがきわめて難しいものなのです。
 
 
「お店の前を通っている人(車)を数えればいいんでしょ?」
と思われるかもしれませんが、それが、そう簡単にもいかないのです。
 
「お店の前を通っている人(車)を数える」
というのは、目の前を行き来する人をカチカチとカウントすればいいというものではありません。
 
今回はそのことについて詳しく説明します。
 
 
 
 
まず・・・・
 
 
お店の前の道が、広くない一本道の場合。
 
通行量測定の難しさ_店前が広くない一本道の場合

道路幅は一車線分くらい。車の交通量は少ない道路。
歩道と車道の境目が曖昧な道。
こういう道であれば、ただお店の前を行き来する人をカチカチと数えれば、それがそのまま「通行量」となります。
 
 
 
では、こんなのはどうでしょう?
 
大きなスクランブル交差点にお店が接していた場合。
 
通行量測定の難しさ_大型スクランブル交差点の場合
 
上の画像の青矢印のように人々は動きます。
「店前通行量」とは、どの部分をカウントしたらいいんでしょうか?
 
左上の、お店がある角を往来する人だけですか?
交差点をナナメに渡ってくる人はどうしますか?
交差点の反対側の角地を往来している人はどうカウントしますか?
 
道路の反対側の人はカウントしない?お店に来るかもしれないのに?
逆に、カウントする??お店の前を通りはしないのに?
 
例えば渋谷の駅前みたいに、本当に大型の交差点ならば、
「店前の歩道を往来する人だけカウントして、道路を挟んだ別の角地の歩行者はカウントしない」
でも成り立つかもしれません。
 
しかし、じゃあ、その基準となる交差点の大きさは、どう決めるんでしょうか?
 
こういう問題点が生じます。
 
 
 
 
さらには、こういうのはどうでしょう??
 
現況、駅を出たらほとんどの人が左側の商店街の方に流れます。
でも、右側にスーパーが出店予定の場合。

 
通行量測定の難しさ_駅前に大型スーパーが出店した場合
 
現況では、スーパー出店予定地の前の道路の通行量は、ほぼゼロに近い状況です。
でも、駅からすぐの場所なので、スーパーができれば、人の流れがこっち側にも来ることは間違いありません。
 
この場合、「店前通行量」は、どの部分をカウントしますか?
 
駅の利用者を全員カウントですか?
「店前」を通ってるわけではないのに?
スーパーがオープンした後も、スーパーの方には来ないで商店街の方に流れるかもしれないのに?
 
じゃあ、「ゼロ」ということにしますか?
 
売上予測を通行量に頼っていたら、じゃあ、このお店は「売上ゼロ」という予測になってしまいますね。
 
「スーパーができたら何人の人が右側に流れるか予測」しますか?
・・・・スーパーの売上予測をしたいのだとしたら、本末転倒ですね(笑)
 
今そこに無い通行量を、どうやって測るというのでしょうか。
 
こういう問題が生じます。
 
 
 
 
 
 
一方、ロードサイドの場合は、こんなケースもあります。
 
まず、交通量を単純に測定できるケース。
 
店前道路が、シンプルに二車線道路だった場合。
 
通行量測定の難しさ_ロードサイド普通の二車線
 
文字通り、店前を往来する車をカウントすればいいですね。
店側車線からはもちろん、反対車線からも問題なくお店にインアウトできるようであれば、どっちを通る車もお客さんに成り得ますから。
 
 
 
では・・・・
 
店前に、中央分離帯がある場合は、どうしますか?
 
通行量測定の難しさ_ロードサイド中央分離帯がある場合
 
反対車線から、直接は来店できません。
そしたら、店側車線だけカウントしますか?

 
もし、すぐ数十メートル先で中央分離帯が途切れていたら?
もしくは、交差点に接続していたら?
 
反対車線を走る車も、Uターンして来店する可能性があります。
それなのに、カウントしなくていいんですか?
 
とはいえ、だったら普通にカウントするべきなんでしょうか?
中央分離帯がない時と比べれば、格段に来店しにくいのに、同じようにカウントしてしまったら、その「交通量」は、正確なデータと言えますか?
 
もちろん、ずっと中央分離帯が続くような道路だったら、「反対車線からの吸引は諦める」ということもできるかもしれません。
 
では、その基準はどうしますか?
中央分離帯は、必ずどこかで途切れます。
それが、お店から何m以内だったらOKで、どれだけ離れたらNGと扱うんでしょうか?

 
 
 
さらは、こんな時はどうします?
 
お店は交差点角地に位置し、2つの道路に面しているが、その片方からしかインアウトできない場合。
 
通行量測定の難しさ_ロードサイド角地で片側からしか来店できない場合
 
お店の進入間口がある道路側の、店前を通る車は当然カウントするでしょう。 
では、この図でいうところのタテの道路の車は、どうしますか?

 
一応、「店前」ではあります。
でも、そこからの直接入店はできません。それでもカウントしますか??
それとも、入れないならお客さんと見なさずカウントしないんですか?「店前」なのに??
 
また、こうした交差点角地の場合は、他の問題もあります。
 
この図で言うところの、「下」の方から来て、「右」の方へ曲がっていく車は・・・・カウントしますか?
 
つまり、とりわけロードサイドの交差点角地は、一体どの部分を「店前」と呼べばいいのかが難しいのです。
「交差点に進入してきた車は全部カウントする」のでしょうか?
「進入間口の前を通る車のみをカウントする」のでしょうか?
 
こうした問題を解決しなければいけません。
 
 
 
 
 
 
これらは、ほんの一例です。
 
日本中、色んな街並み、色んな地形、色んな道路があり、色んなケースの立地が存在します。
となると・・・・ここに挙げた例以外にも、
「こんな地形でいったいどこの通行量(交通量)をカウントしたらいいんだ?」
となるケースは、山ほどあります。
 
 
本当にちゃんと、通行量・交通量を計測し、それを売上予測に活かしたり立地評価の参考にしようと思うのであれば、
「どんな立地でも対応できる通行量測定マニュアル」
みたいなものを作らなければなりません。
 
・・・・そして、そんなものを作るのは、不可能と言っていいほど難しいのです。
 
そのため結局のところ、測定しようと思ったら、ケースバイケースで、調査をする人の経験と判断に委ねることになってしまうのです。
 
 
 
それに、今ここでは詳しくは触れませんが・・・・
 
こうした地形的な計測の難しさもありますが、他にも、通行量・交通量測定には、様々な難しい問題があります。
 
例えば、
 
何時間計測すればいいの?一日中計測し続けなくちゃいけないの?」
「逆に、何分かだけ測って推計値を出すわけにいかないの?何分測ればいいの?」
「分類はしなくていいの?普通乗用車とバス・トラック・タクシーは分けなくていいの?オートバイや自転車は車なの?歩行者なの?」
「通行人の分類は男女でいいの?年齢層はある程度数え分けた方がいいの?」
「単体では絶対にお客さんにならない、赤ちゃんなども1人として数えるの?それともお金を出せる大人だけでいいの?」

 
などなど・・・・
いざカウントしようと思ったら、基準を作らなければいけない問題が山積みなのです。
 
 
 
 
こうしたことを踏まえても、なお、通行量・交通量を測ることに、そんな大きな意味があると思いますか?
 
 
もちろん、無意味とは言いません。
 
けれども、「通行量を測りさえすれば十分」と思えるほど、費用対効果のある調査だと思いますか?
 
 
 
 
今回紹介したように・・・・
 
店前通行量・交通量と一口に言っても、そもそも「店前」ってどこのことを指すの?が、実際は非常に定義しにくいケースが多々あります。
 
そういうことを考えたら、「通行量が多いですよ!」なんていう売り文句は・・・・全然、アテにはなりません。
 
 
 
 
「正確な通行量・交通量は、計測することが非常に難しい」
 
このことを知っていれば、そこに時間や労力を囚われなくなります。
 
 
そして、別にこうしたものを無理して計測しなくても、困りません。
(計測したところでそこまで意味のあるデータじゃないんですから)
 
それだったら、「立地調査」は、もっと力を懸けるべきポイントが、他にあるのです。
 
 
それは、
統計データから見る商圏の規模や質であったり、
人々が店前を通る「量」ではなく「必然性の有無」であったり、
お店の見え方(視界性)であったり、
間口の広さや入店のしやすさであったり・・・・
 
通行量測定をするくらいなら、同じだけの時間と労力を、他にもっと懸けて調べるべき重要事項が山ほどあるのです。
 
 
 
 
もう一度書きますが・・・・
 
 
通行量や交通量が多ければ立地が良い、というのは、根拠のないただの神話です。
 
 
囚われないように、注意してください。
 
本当の立地の善し悪しは、そんなことでは測れないのですから。
 
 
 
 
 
 
 
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