こういう「一見おかしな立地」への出店は、「失敗」かそれとも「戦略」か

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年間で500件以上のお店を調査する『日本一の繁盛店分析マニア』が綴る、物件探しから販売促進・チェーン展開に至るまで、出店戦略ノウハウの極意!

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僕のブログでも、何度も取り上げさせていただいている、ペッパーフードサービスさんの立ち食いステーキ業態、
 
『いきなり!ステーキ』
 
 
ここ最近見かけるこの業態の店は、一見すると、立地判断を迷走しているのかもとすら思います。
失礼な言い方ですが、変なところばっか出店しているような印象です。
 
 
先日、実査で八王子に行った時にも・・・・
八王子駅の北、駅から約400mのところで、店舗を発見しました。
 
八王子のいきなり!ステーキ2
 
八王子のいきなり!ステーキ1
 
 
場所は、こちらです。
 
八王子北口商圏図4
 
 
 
駅から見ると、商業集積を超えた「向こう側」ですね。
 
八王子駅北口エリアの商業集積に向かって、北側から人が集まってきます。
 
そして、確かにこのお店がある場所は、
北側エリアの人々が駅に向かう際に集まる交差点ではあります。
 
八王子北口商圏図3
 
 
 
しかし、明らかなマイナス点が2つ。
 
それは、
 
●商業集積の「外」であること
  
と、
 
●道路構造上、商圏が狭いこと
 
です。
 
 
詳しく説明しますと・・・・
 
基本的に、大きな商業集積がある街では、
外食のニーズは、商業集積エリアの内側に集中します。
 
このことは、今までも何度も書いていますが、
「お店が1件しかない場所」
より、
「お店がたくさん集まっている場所」
の方が便利だからです。
 
となると、このお店は、ちょっとズレてしまっているんですよね。
 
 
また、八王子駅北口からは、「北」「北東」「北西」の3方向に向かって大きな道路が伸びています。
このことにより、「北東」「北西」のエリアの人々は、
下の図の青矢印のような動きをするわけです。
 
八王子北口商圏図2
 
 
となると、こうしたエリアの人々は、わざわざお店の前を通る理由がないわけです。
 
ナナメの動きをして、商業集積エリアや駅を利用するのですから。
このお店の前の道路は、すっぽ抜け状態ですよね。遠回りになってしまいます。
 
したがって、このお店の商圏はだいたい、下の図の水色の枠のようになります。
 
八王子北口商圏図
 
 
このエリアの「住民や就業者」が駅や駅前商業施設へ向かう際に、
お店の前を通る可能性が高い、ということです。
 
というか、まぁ確かに、
このエリアの人たちに限れば、「入れ食い」状態にできるかもしれない、集中度の高い交差点ですね。
 
 
 
しかしながら・・・・
 
では、このエリアの人々だけをターゲットにして、果たして「いきなり!ステーキ」という業態は、成り立つものなのでしょうか?
 
 
この業態の肝となるのは、「高い回転率」です。
 
沢山のお客さんを集め、原価率の高い商品を提供するかわり、
立ち食いにして普通のステーキ店よりずっと早く席を回転させることによって、
売上げを伸ばすわけです。
 
原価率が高いということはそのまま「利益率が低い」ということに繋がるため、
早く回転させなければ経営は成り立ちません。
 
 
ですが、この立地で、それだけの回転率を叩き出せるのかは・・・・疑問です。
 
 
 
回転率で勝負する業態ということは、お客さんの「数」で勝負するということ
 
それはすなわち、「一見さんを多く取り込む」ということに繋がってきます。
 
すなわち、「購買客が衝動(たまたま)来店がしやすい立地」であることが重要なのです。
 
 
それに対し、この立地は・・・・
 
商業集積エリアの購買客にとっては、「わざわざ」行かなければいけない場所です。
 
北側の商圏内の人々にとっては「たまたま」で行けますが、しかしこれらの人々は、そこまで購買意欲が高いわけではありません
 
 
 
 
結論、僕は、
 
「この立地ではこの業態は成り立たないのではないか」
 
と考えました。
 
 
 
同じような理由で、「高い回転率」や「購買意欲が高い人々」という観点で見た時、
「この立地では無理でしょ!」
と思える場所への出店を、最近の「いきなり!ステーキ」は、多くおこなっているような印象を受けています。
 
 
これは・・・・
何か、血迷ってしまったのか(笑)と、最初は感じました。
 
 
・・・・がしかし、もしこれが、
 
「次のステージへ進むための計画的な出店」
 
なのだとしたら、まだまだこの業態の息は続きそうですね。
 
 
再度書きますが、「回転率」で勝負する業態ってことは、とにかく「客数」を稼がなくちゃいけないってことです。
となれば、出店候補地は自ずと大きな繁華街や一等立地ばかりに偏ってくる傾向があるのは明らか。
 
しかしながら、一等立地にしか出せないビジネスモデルは、いつか限界を迎えます。
 
(●リスピー●リームが最近の良い事例だと思います)
 
 
 
一方で、全国に店舗数を増やしていくためには、
小さなマーケットにも出せるよう、ビジネスモデルの中身を調整していくことが不可欠です。
 
なぜなら、大きな繁華街や一等立地は、そんなに多く存在しないからです。
100店舗出せれば、良い方でしょう。すぐに頭打ちになるのは明白です。
 
店舗数を劇的に増やすためには、「日常使いができる業態」であることが重要なんですね。
(●リスピー●リームに対して●スター●ーナツのように)
 
 
 
ですので、「いきなり!ステーキ」も、100店舗以上に店舗数を増やしていこうとするなら、
どこかで必ず、「より日常使いがされやすい業態」にしたり、
「回転数の損益分岐点を下げた業態」にしたり、転換が必要不可欠です。
 
 
今、「いきなりステーキ」が、そのあたりの変化の過渡期であるのだとしたら、この出店も頷けます。
むしろ侮れない良い戦略です。
 
チェーンにおいて、「繁盛立地」の秘訣を知るためには、
「貧乏立地」の要因も分かっていなければいけません。
プラス要素を取り入れることは勿論ですが、
マイナス要素を避けるアプローチが必要なんですね。
 
 
すなわち、
 
「この立地で高い売上げが出ないのは承知で、
でも、どこまでの売上げだったら出せるのか」

 
ということをしっかり把握しておかなければならない、ということです。
 
あえてこのレベルの立地に出店し、その結果を見ることで、
 
「どこまで原価率を押さえれば黒字化することができるのか」
 
のラインを見つけることができるわけです。
 
 
 
あえて「繁盛立地」を外す出店戦略
 
しかしそれすら、本当に「繁盛立地」の掴み方が分かっていればこそ、です。
 
「いきなり!ステーキ」が、はたしてそういう計算された戦略のもとで出店しているのか・・・・
 
その真偽のほどは定かではありませんが。
そうであってくれたら、面白いのになぁと思います。
 
 
繁盛立地とは何かを理解していればこそ、繁盛立地以外への出店もでき、それがチェーン全体の長期的利益に繋がります。
 
このことを、チェーン展開を考えている起業家さんや、すでにチェーン化しているお店の経営者さんは、しっかり感じていてほしいですね。
 
 
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